こんにちわ! YAPC::Fukuoka 2017 スタッフの林です。
YAPC::Fukuoka 2017 で福岡に来られるのであれば、せっかくならちょっと観光をして帰るというのはいかがでしょうか? 元バスガイドの私が福岡の見所をご紹介します!
はじめに
福岡市内の交通事情については以前の記事でご紹介しています。公共交通機関を上手に利用して、福岡観光を楽しんでください! blog.yapcjapan.org
博多祇園山笠がはじまります
7月1日は YAPC::Fukuoka 2017 の開催日ですが、同時に、博多に夏の訪れを告げる伝統的な祭り「博多祇園山笠」が始まる日でもあります。
山笠ってなに?
博多の総鎮守として知られる櫛田神社のお祭りで、毎年7月1日から15日まで行われます。この期間中、博多の町では締め込み(ふんどしのようなもの)は正装になるので、中洲など人通りが多いところでもよく締め込み姿の人が歩いていますが、驚かないでください。
見所はなんといっても7月15日の早朝に行われる「追い山」です。「流」と呼ばれる7つのチームが、それぞれ自分たちの山(神輿)を担いで走り、そのタイムを競います。 まだ夜も明けきらぬ午前4時59分、静まり返る櫛田神社の境内で博多祝いめでたが唱和され、終えると同時に「オイサー!」という掛け声と共に全力疾走する様は見応えがあります。
YAPC::Fukuoka 2017 の翌日は「追い山」の日ではありませんので見ることはできないのですが、代わりに1年間でこの期間しか見れない飾り山を見るのはいかがでしょうか?
飾り山を見に行こう!
「飾り山」とは、実際に担いで走る「舁き山」とは違い、大きく華美な飾り用の山(神輿)で、高さ10mを超えるものもあります。 昔はこの大きな飾り山をそのまま舁いていたそうですが、電線の普及で山が電線に引っかかるようになったため、舁き山と飾り山が分かれました。
山笠の期間中、各流の当番町に立てられるほか、近年では博多駅や天神や大きな商業施設でも立てられるようになりました。
飾り山にはそれぞれテーマがあり、多くは博多人形を使って歴史上の一場面を表しています。その出来栄えは博多人形師の腕の見せ所でもあります。
こちらのサイトで飾り山が立っている場所を知ることができますのでご活用ください。 www.hakata-yamakasa.net
最寄り駅:地下鉄呉服町駅、祇園駅(その他、天神駅周辺や博多駅にも飾り山あり)
メモ:各流の飾り山は古い博多の町(狭いエリア)に立っているので歩いて回ることも可能。
櫛田神社
山笠が行われる櫛田神社の創建は今から800年以上前と言われ、豊臣秀吉の九州平定で博多の町が焼けた時には、博多っ子は自分の家を再建するより先に櫛田神社の再建に取りかかった、と言われるほど崇敬を集める神社です。
風神雷神
この神社で是非見て頂きたいのは拝殿の木彫りの風神雷神です。雷神が嵐を起こそうと誘っているのですが、風神はあっかんべぇをして誘いを断っています。博多っ子のユーモアをよく表した彫刻です。
櫛田のぎなん
博多弁では「ぎんなん(銀杏)」を「ぎなん」と言います。樹齢1000年のご神木です。
力石
櫛田神社には力士が力自慢で持ち上げた石が奉納されています。近年の有名力士の石もありますので探してみてください。私も持ち上げてチャレンジしてみましたが、とても無理な重さでした。
龍宮寺
櫛田神社から歩いて5分程度の所に龍宮寺という小さなお寺があります。龍宮寺とは不思議な名前ですが、なんとここには鎌倉時代に博多の浜にあがった人魚の骨が、現在も保存されているそうです。オカルト好きな方は訪れてみてはいかがでしょうか。
大濠公園でボートに乗る
かつては福岡城の外堀だった周囲2kmの池を中心にした、全国でも珍しい水景公園です。
池の周りには周遊道が整備されており、白鳥ボートや手こぎボートに乗ることもできます。池の中の島には浮見堂という赤いお堂があり、橋と合わせて情緒ある風景が楽しめます。
福岡城址
大濠公園に隣接して福岡城址があります。福岡城は江戸時代の初め頃、黒田官兵衛・長政父子によって築かれた城で「天守閣のない名城」でした。黒田親子は幕府への遠慮から天守閣を築かなかったと言われています。江戸時代を通じて福岡藩黒田氏の居城となりました。
現在はいくつか残る櫓や城門に当時を偲ぶことができます。
福岡タワーから福岡市内一望
福岡タワーは高さ234mで海浜タワーとしては日本一の高さを誇っています。展望台からは福岡の街並みや、博多湾に浮かぶ能古島(のこのしま)、「漢委奴国王」と刻まれた金印が発見された志賀島(しかのしま)を望むことができます。
ももち浜
福岡タワーの足元にはももち浜が広がっています。福岡市民の海水浴場です。
百道エリア
福岡タワーのある百道(ももち)エリアは、1989年に開催されたアジア太平洋博覧会の跡地で、新しく作られた埋立地です。景観の美しさを大切にしているため、電線や電話線が全て地下に埋設されており、洗濯物も外に干してはいけないそうです。福岡の高級住宅街です。
福岡市博物館
福岡タワーの近くにある福岡市博物館では、志賀島で発見された金印や、黒田節に歌われた母里太兵衛(もり たへえ)の大槍「日本号」が展示されています。
最寄りバス停:福岡タワー、または福岡タワー南口
メモ:地下鉄は少し遠いので、バスで行かれることをおすすめします。天神からバスで15分程度です。
太宰府で1300年前に思いを馳せる
福岡市内ではありませんが、福岡を代表する観光地です。西鉄電車で天神から30分程度で太宰府へ行くことができます。
太宰府は今から約1300年前、大和朝廷が出先機関をおき、西日本の政治、外交の中心となった古都です。そのため史跡が多く、見所満載となっています。
太宰府天満宮
太宰府といえば外せない見所が太宰府天満宮です。学問の神様、菅原道真公をお祀りする全国の天満宮の総本宮です。
右大臣であった菅原道真公は、左大臣の讒言にあい、京都から遠く太宰府に流され、失意のうちにこの地で亡くなりました。 道真公の御遺骸は本殿の内におさめられていますが、このようにお墓が神社になっているのは全国に例がありません。 現在の社殿は1591年(天正19年)に小早川隆景が再建したもので、国の重要文化財に指定されています。
また、梅の名所として知られ、道真公を慕って京都から一夜のうちに飛んで来たと伝えられる「飛梅」が特に有名です。
梅ヶ枝餅
太宰府天満宮の名物といえば、あんこを餅で包んで焼いた餅菓子「梅ヶ枝餅」です。天満宮の参道や境内のお店で1個100円程度で売られています。
人によってオススメのお店があったりしますが、私は本殿の裏にある数件のお店のどこかでお茶とセットいただくことをオススメします。裏は人も少なくのんびりできます。
光明禅寺
天満宮の入り口近くに苔寺として有名な光明禅寺があります。小さなお寺の小さなお庭を静かに見ていると、なんだか清々しい気分になれます。
九州国立博物館
九州国立博物館は2005年にオープンした、九州で初めての国立博物館です。太宰府天満宮から歩いて行けます。アジアとの交流の窓口になった九州の歴史を知ることができます。
スターバックス
太宰府天満宮の参道にあるスターバックスは内装がおしゃれで、できた当時はちょっとした話題になりました。お時間があればどうぞ。
都府楼跡
大宰府政庁都府楼跡は、現在は原っぱに石碑が立っているのみとなっています。
ここから太宰府天満宮への道は、昔、西日本で出家する人は必ずここで修行したという戒壇院や、天智天皇が母君斉明天皇の冥福を祈るために発願した観世音寺など、史跡が連続しているので散歩がてら歩いてもいいかもしれません。
ちょっと足を伸ばして…
柳川でうなぎを食す
童謡詩人 北原白秋 のふるさとである柳川は、町中を水路が縦横に流れることから水郷と呼ばれ、その水路を使った「川下り」と「うなぎのせいろ蒸し」が有名です。
川下り
20人くらいが乗れる小さな船で約1時間の旅になります。船頭さんが竹竿で船を上手に操り、観光案内をしたり、歌まで歌ってくれますのでなかなか楽しめます。
柳川には川下りを提供している会社が複数ありますが、コースが少し違うくらいでそんなに違いはありません。 ただ、会社によって乗降場が違いますので、自分にとって便利な場所で乗り降りできる会社を選ぶとよいです。
御花(松濤園)
御花は柳川藩主立花氏の邸宅で、現在は藩主の子孫の方が運営されています。庭園(松濤園)は国の名勝に指定されています。
うなぎ
柳川ではうなぎを「せいろむし」にして食べます。「せいろむし」とは、タレで味付けしたご飯の上に蒲焼きにしたうなぎと錦糸玉子を乗せ、せいろで蒸した料理です。 普通のうな丼とは違いますが、私は普通のうな丼よりせいろ蒸しの方が好きです。
御花でも食べることができますし、その周辺に有名なお店がたくさんあります。雰囲気もよいお店が多いので、ぜひせいろ蒸しをお楽しみください。
門司と下関で海峡を楽しむ
本州と九州を隔てる関門海峡の九州側の先端の港、それが門司です。明治から大正にかけて外国貿易で賑わい、続いて筑豊で産出される石炭の積み出し港として賑わいました。 その後、輸送の主力が船から鉄道に変わったため急速に廃れ、レトロな雰囲気が残ることになりました。
門司港レトロ
門司のレトロな雰囲気を観光資源にするために整備した地区が門司港レトロ地区です。JR門司港駅、旧門司税関 など、東京駅のようなレトロな建物がお好きな方にはオススメです。
巌流島
関門海峡の真ん中あたりにある巌流島は、宮本武蔵と佐々木小次郎が決闘をした島として有名です。
小さな無人島ですが、遊覧船に乗れば上陸することができます。
唐戸市場
唐戸市場は本州側の山口県下関市にある市場です。門司港レトロ地区から船が出ていて15分程度で渡ることができます。
この市場の中にある複数の店舗が土日祝日にお寿司のバラ売りしており、自分が食べたいお寿司をお手頃な価格で一貫から購入して食べることができます。下関はフグの水揚げ日本一ですので、是非フグの握りを食べてみてください。
赤間宮
門司港の目の前の関門海峡は源平合戦の舞台として有名です。赤間神宮には壇ノ浦の戦いでお亡くなりになった安徳天皇がお祀りされています。
ここには平家の武将たちのお墓もあり、有名な「耳なし芳一」という昔話はここが舞台になっています。
最後に
口調がバスガイドっぽいところと、そうじゃないところがありますが、バスガイドをしていたのはもう10年以上前のことなので多めに見てください(^_^;)
初めての方も何度か来たことがある方も、福岡を楽しんでいただけると嬉しいです。