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【YAPC::Tokyo連載企画】あなたの注目トーク, 教えて! 〜第5回: macopyさん〜

id:papix です. 「あなたの注目トーク, 教えて!」も, いよいよ5回目になりました. 皆さんそれぞれ異なる目線で「YAPC::Tokyo 2019」の注目トークを紹介してくれて, カンファレンス当日が非常に楽しみになってきますね!

さて, 前回は id:moznion さんに注目トークを教えて頂きました.

blog.yapcjapan.org

そして今回は, id:mackee_w さんに注目トークを教えて頂きます!

簡単な自己紹介をお願いします!

macopy a.k.a id:mackee_wです。ややこしいですね、名前というものは。YAPC::Japanでは、 ソシャゲーの運用の話をしたり、テストを早くする話をしたり、WebSocketの話をしたりしてきました。今でもソシャゲーのPerlのコードを書いています。それから、ISUCON8の決勝でPerlの参考実装移植を担当しました。

YAPC::Tokyo 2019」で楽しみにしているトークを3つ教えてください!

2019年冬のPerl

2019年冬のPerl

恒例となった「〜のPerl」シリーズですが、私も毎回楽しみにしています。このシリーズ、最新のPerl5およびPerl6の新機能であったり、開発状況を追いかけるという内容なのですが、新機能だけであればperldoc perldeltaを読むだけでも知れます。しかしこのトークでは、開発時の裏話であったり、機能が実装された経緯など、背景が聞けるのもオススメポイントです。処理系の開発の進められ方についても垣間見る事ができます。そういうわけで、Perlを知らない方にも腕鳴らしのトークとして聞いてみてはいかがでしょうか。

自前運用のZabbixからマネージド監視サービスMackerelへ - ソーシャルゲームタイトルのサーバ監視の移行事例

自前運用のZabbixからマネージド監視サービスMackerelへ - ソーシャルゲームタイトルのサーバ監視の移行事例

Perlは歴史がある言語ですから、ユーザも歴史があるサービスを運用していることがしばしばあります。歴史があるサービスにおいて発生するのが「移行」というキーワードです。YAPCではこういった、いかにうまく移行するか、進化させるかという事例が聞けるのも特色だと私は思います。

このトークでは、サービス運用に欠かせない監視ソフトウェアの移行について語られるようです。サービス監視は運用するサービスによって密結合にならざるを得ないケースがあります。監視と一言に言ってもCPUやメモリなどインスタンスの状態だけではなく死活監視であったり、インフラ構成によってはデーモンの生き死にであったり、オートスケールが正常に行われるかなど、固有の監視というものがあります。しばしばORMで隠蔽されるDBよりも監視サービスの移行のほうが大変であるという印象です。それをやったという話なので期待ですね。

メッセージングのプロトコル

メッセージングのプロトコル

このトークでは以下の概要のように、XMPPと、独自のメッセージングプロトコルの実装、および次に同じ問題に取り組む人への提案について語られるようです。

標準としてのXMPPの概要、そして、いまやレガシーとなってしまい現代の要件に合わない部分を合わせて解説し、これからのサービス開発でメッセージング機能が必要になった際の、設計の指針とできる情報を提供できればと思います。

こういった、技術を採用する際の理由と、実際にやってみて得たノウハウについて語られる事柄に関しては私は強く興味を惹かれます。

ところで, 「Perl5の静的解析入門 機械と人間双方の歩み寄りによる平和編」というタイトルで登壇予定ですよね. 意気込みを聞かせてもらえますか?

私は普段、30万から60万行ほどで構成されたPerlのWebアプリケーションを運用し、同時に開発しています。こういった巨大なコードというものに対して、人間が立ち向かうには武器が必要です。素手では痛い目にあいます。

これまでの経験で得た私の武器というのは、「人間が間違いを起こしにくい書き方をする」です。Perlという言語は詩も書けると言われるぐらいで、文法は人間側に多大な譲歩をしている言語なわけですが、いかようにも書けるのだから、やりたいことを人間に伝わるように書くというのがモットーです。

ですが、この裏返しとして「機械に優しいPerlコード」というのも存在するのではないかというのが、今回のトークでやりたいことの着想です。また、機械側に譲歩している他の言語の例も参照しながら「人間にも機械にも間違いを起こしにくいコードを書くツールを作る」話ができたらなと思います。Perlの静的解析に多くの人が興味をもつように努力します。

ありがとうございました!

id:mackee_w さん, ありがとうございました! 30万〜60万行規模のPerlプロダクトを運用/開発する裏側も興味がありますが, それに立ち向かうための"人間にも機械にも間違いを起こしにくいコードを書くツール"という部分も非常に興味深いですね! macopyさんはGoの造詣も深いので, Goでの知見をPerlに活かす... といった話題も聴くことができるかもしれません.

YAPC::Tokyo 2019」のチケットはまだまだ好評発売中です. 注目トークを見て, 「面白そう!」というものがあれば, チケットを購入の上, 是非当日会場まで足を運んでみてください!

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